君のトナリ

ムカつく奴、と思っている気持ちとは裏腹に、ドキドキと心臓が高ぶっていく。

なんで…?
あたしコイツのこと、嫌いなんじゃなかったっけ…?

その時、隣に男子が座った。
はぁ…と溜め息を漏らし、話しかける。


「またやっ君と隣か~。…飽きたな」

「ほんまそれ。俺、松崎怖い」

「あ?」

「や、なんもないです」


そう、あたしは小学校では俗にいう乱暴者。
男子にからかわれたら、走って捕まえて殴る。
男子と喧嘩して泣かせたこともしばしば…。