君のトナリ

クラスの男子―――


1年2組13番

 寺江 俊

そこには、君の名前がしっかりと刻まれていた。


同じクラス…か。
どうでもいいけど。

ミニバスのときのことがトラウマだったあたしは、
アイツのことは”失礼な奴”という二つ名でインプットされていた。


かったるい入学式が終わり、教室へと向かう。
本館や北館とは違い、ボロイ校舎。
すきま風が入ってくる、狭い教室。
とても40人が入れるスペースじゃない。

汚い黒板に張られている座席表の通りに、席に着く。
隣は幼稚園からの幼馴染のおもろい男子。
親同士もまぁまぁ仲が良く、コイツとは遊び仲間って感じだった。
小学校のときも何回も隣の席になり、また同じということで少し苛立ちが出てきた。

あたしの席は窓側で、左側の列の真ん中だった。
右の通路を挟んだ隣。



その場所に着いた人は、

  ―――君だった。