僕は礼にありがとうと言った。 礼もまたありがとうと言った。 僕は病室をあとにしてドアを閉めた。 するとすぐに両親がかけつけた。 大泣きしていた礼の母親を見て、 『礼、僕だけじゃないだろ』 そう感じた。 やっぱり生きるって大切だな。 何年後かには今日起こった事実はどう残っているのだろう。 なにか清々しい気分で僕は病院をあとにした。