「なあ、希美。」

花作りの作業をしていると
健之介が隣に座ってきた。


「たくみに告ったってマジ?」


まわりの目線を気にしながら
健之介は小声で言った。


「マジ。」


嘘をつく意味もなく、
あたしは素直に頷いた。


「っそーか・・・付き合ってるってことなの?」

「違うよ。あたし、フラれたのっ」


「そ、そーなんだ」

健之介は複雑な表情を浮かべて
戻っていった。


そのあとすぐに
昼休み終わりのチャイムが鳴って

教室に戻った。