「私を殺してください…そして、あの子達をどうか……」
土下座をしながら女は言っていた。

背を向けて俺は答えた
「あいつらもあんたも殺さない。一緒に子供達と来るんだ。」

「………」

「おい…話を…!?」
振り返るとそこには胸に刃物が刺さった女しかいなかった。

「おい!おい!」
慌てて抱える。

「あの子達を……」
言葉の途中で彼女は息絶えた。

「………」
静かに彼女を床に下ろし両手に火を纏わせ、この家を火で覆った。

そこから出るときだ。

明智光秀という男に初めて会ったのは。