「なかなか広いなー」
俺は8畳の部屋で寝ながら伸びをした

「未来だとこんなの当たり前じゃないのか?」
横に座っている蘭丸が聞いた

「いやいや、こんなの金持ちだけだよ」

「そうか、よくわかんねーな未来ってのは。」
蘭丸は残念そうな顔をした

「…そういやさ、そのスクバ、何入ってんの?未来の物?」
一気に表情が変わる。

「あー、ゲームが入ってたかな?」

「なんだそれ、早く見せろ見せろ!」
スクバの中を探る玲の近くに蘭丸が寄ってくる

「じゃーん!」
ゲームを蘭丸の目の前につきだした

「なんだこれ?何ができんだ?」

「確か、今は戦国時代のカセットが入ってたかな?」
そう言いながらスイッチを入れた

「すげー、絵が動いてる…あり得ない」
うるさいぐらい騒ぐ蘭丸

「やらせてくれ!頼む!」
無理矢理蘭丸はゲームを奪った

「あっ、ちょっと…」

「大丈夫だよ、何々?武将を選んでください?織田信長?これが織田さん?」

「まぁ、ゲームだから少しはマシになってるけど、歴史書だとすごい酷いよ?」

「あっはっはっは!全然ちげーじゃん。俺だってこんなんじゃないし!
あっはっはっは」
蘭丸は高々と笑う

信長さんにしかり蘭丸にしかり、この人達は笑いすぎだな

そんなことを思った


「ん?そうだ、織田さんとこ行くぞ。」
蘭丸はゲーム機を下においた

「もう?」

「あぁ、行くぞ。」

荷物をそのままにしながら二人は部屋を出た