「じゃ、そろそろ始めるか」

「いつでもどうぞ」

京一と倫縷は互いに距離をとり、戦闘体制をとる。

「いくぞ！」

掛け声と共に京一が駆け出した。

「走れ！『スネークライトニング』」

一瞬で魔法陣が現れ、具現した稲妻が倫縷に向かい地を走る。

「滅せよ」

倫縷は慌てることなく手をかざし魔法陣を呼び起こした。

地を走る稲妻は、倫縷の魔法陣に触れた途端に消滅していった。

「まだまだ！」

京一は今までの助走を使い高く跳んだ。そのまま上ががら空きになっている倫縷目掛けて拳を振りかざした。

その瞬間倫縷の口許が弛んだ。

「具現せよ」

直後光が発生しあるものを形成する。

二人が衝突する瞬間、金属同士がぶつかるような音が響いた。

「残念ですね」

京一の放った一撃は倫縷が具現化させた刀によって受け止められていた。