永久の灯火†久遠の祈り

「はい、静まれ静まれ」

いつの間にか現れた芝が、壱夜を宥めるように頭をぽんぽんと軽く叩いていた。

「全員学生証を手に入れたな?じゃあ今日はここまで。明日からは通常授業だから遅刻すんなよ。以上、解散!」

芝の一声で生徒たちが一斉に動き始めた。

「おっと、お前らはまだ行くなよ」

流れに乗って帰ろうとしていた莉人たちは芝に呼び止められた。

「お前たちには一つ忠告がある」

大概の生徒が出ていったところで芝が口を開いた。

「なんすかぁ?」

残されたせいでダルそうにしていた壱夜が間延びした声で返した。

「橘には直接関係無いんだが、上級生には気を付けろよ」

芝に関係無いと言われ凹む壱夜と、それを見てクスリと笑いを漏らす心優。倫縷は全く表情を崩すさず、忠告の意味を理解できない莉人は呆けた顔をしている。

芝は四人の態度に自身の学生時代を重ねて軽く笑みを溢していた。