永久の灯火†久遠の祈り

「莉人ッ!!」

心優が一目散に駆けていき、莉人にタックルするように抱きついた。

「ぐはっ!」

莉人はあまりの勢いでよろける。

「すごい!すごいよッ!!」

抱きついたまま跳び跳ねる心優と、訳がわからず混乱している莉人。

「な、何が?」

「学生証見せて!」

「は、はい!」

莉人は心優の勢いに押され、咄嗟に右手を差し出した。

莉人の右手には学生証が握られている。

「……やっぱり。ここ見てッ!」

心優がある一ヶ所を差して、莉人の目の前に学生証を突き出した。

「えーっと……、F?」

心優の指差す場所にはFと記されている。

本来であればランクと属性が書かれているであろうその場所には『F』としか書かれていなかった。

「あれ、F?さっきの心優の話だと一番下はEじゃなかったか?それより下ってことは……、実は魔法使いじゃないってことか!?」

「違うよー。とりあえず、落ち着いて、莉人」

頭を抱えている莉人を心優が優しく宥める。