永久の灯火†久遠の祈り

倫縷の魔法陣から溢れる目映い光の中に、小さな紺色の光が混じり始めた。

「あれって、紺、だよな?何属性なんだ?」

「…………」

隣から返事はない。

「心優?」

「虚属性……」

心優は驚愕の表情を浮かべながら呟いた。

「虚?」

「属性は三つの属性区分に分けられるんだけど、その中で最も割合の少ない異端属性(イレギュラー)の一つだよ。これはBランク確実!」

後半は興奮ぎみに話す心優。

「そんなにすごいことか?」

まだ魔法使い界の常識を知らない莉人にとっては、何故心優が高揚しているのかが謎だった。

「すごいも何も、アナスタシアの卒業認定ランクがCランクだから、もし本当にBランクだったら今すぐにでも卒業できちゃうってことだよ?」

「……羨ましいな」

「でしょ!?」

「はい、次」

莉人と心優が盛り上がっていると、テストの順番が回ってきた。

「はーい♪」

心優は楽しげに円に足を踏み入れた。

中央に立ち、目を閉じると光が発生する。

倫縷の光には劣るものの、新入生の中では上位に入るのではないかという光の強さだ。