永久の灯火†久遠の祈り

「聖・音・時・虚・法」

「覚えられないな」

「でも属性って基礎中の基礎だよ?つまり、覚えてなきゃお話になりませーんってやつだね♪」

「…………」

笑顔の心優とは対照的に、莉人は初日から先が思いやられるのであった。

二人がそんな会話をしていると、講堂中がざわめき始めた。

「なんだ?」

「見てあれ!すごい光」

心優に言われて莉人は隣の魔法陣を見た。

そこからは思わず目を瞑りたくなるような目映い光が溢れていた。

「倫縷だよね?すごいなー。Bランクはありそう」

「Bランク?」

尊敬の眼差しを向ける心優の横で莉人は首を傾げる。

「力の程度を表すものだよ。言い換えれば、レベルってやつ!ランクは、一番低いEからD、C、B、Aの順に上がっていって、一番高いのがS。ランクが上がるにつれ人数は減っていく。ピラミッドみたいな感じだね。特にSランクの魔法使いはほんの一握りしかいないらしいよ!」

「つまり、倫縷は強いってことか?」

「そんなとこ」

心優が頷いたので、莉人はまた倫縷に視線を戻した。