少女は酒場と一緒で、素っ気が無く無口であった。しかし、少女もここまで来てしまった手前、完全無視するわけにもいかず、片言ずつ語り始めた。
そして、ようやく少女の名前がリーナという名であることが判った。更に、本当のサリトの森の入り方もであった。
皆が疑う中、少女は

「どちらにしても、行かなければ判らないでしょうし、そこで証明も出来ますから。」

淡々とリーナは答えた。
合流した地点からサリトの森まではさほど遠い距離ではなく、難無く目的地まできてしまった。
途中、魔物に出合ったら、リーナをいかに守りながら戦うか模索していたデイル達にしてみれば拍子抜けだが、会わないで済むなら会わない方が良いのでちょうど良かったといえたのである。