老婆が水晶を覗いてから数分後、ようやく覗くために下げていた顔を上げた。
その顔からは感情が読み取れなかった。
「リーナや、お主の考えは合っていたようだ。」
それだけを告げた。
途端に、リーナが喜び始めた。
しかし、喜ぶリーナとは裏腹に老婆は、難色の色を示し始めた。
「まだ話には続きがある。」
老婆の力がこもった声に我に返るリーナ。
首を傾げながら先を促す。
「お主は本当に良いのか?」
その言葉を聞いたリーナは、(今更なにを…)的な笑みを浮かべた。
それを見た老婆は、溜め息を一つ吐くとセリアにリーナと席をかわるように促した。
全く話が判らないセリアは一度リーナを覗くが、リーナも自分と席をかわるように促した。
その後ろでは、デイルも無言で促していた。
デイルまでそうなら、自分だけゴネでも無駄と悟り、渋々老婆の前に座った。
目の前の囲炉裏で火があるはずなのに、微かにヒンヤリする不思議な席。そんなセリアを眺めていた老婆が淡々と語り始めた。
「お主はこれから、やらねばならない使命が2つある。その内の1つはここでお主の能力を解放する事じゃ。」
「はい?」
老婆の突然の話に全くついてゆけず、思わず聞き返してしまったセリア。
「お主も薄々感じておったろう。なぜ、自分だけがあんなに連続して魔法を唱えられるのか。なのに、白魔法を全て唱える事のできない理不尽。思い当たらんかいな?」
「………」
その問いに二の句が継げないセリアであった。
「それはな、お主の使う魔法の母体が、今は失われし古の魔法を使う『魔導師』だからじゃよ。」
その顔からは感情が読み取れなかった。
「リーナや、お主の考えは合っていたようだ。」
それだけを告げた。
途端に、リーナが喜び始めた。
しかし、喜ぶリーナとは裏腹に老婆は、難色の色を示し始めた。
「まだ話には続きがある。」
老婆の力がこもった声に我に返るリーナ。
首を傾げながら先を促す。
「お主は本当に良いのか?」
その言葉を聞いたリーナは、(今更なにを…)的な笑みを浮かべた。
それを見た老婆は、溜め息を一つ吐くとセリアにリーナと席をかわるように促した。
全く話が判らないセリアは一度リーナを覗くが、リーナも自分と席をかわるように促した。
その後ろでは、デイルも無言で促していた。
デイルまでそうなら、自分だけゴネでも無駄と悟り、渋々老婆の前に座った。
目の前の囲炉裏で火があるはずなのに、微かにヒンヤリする不思議な席。そんなセリアを眺めていた老婆が淡々と語り始めた。
「お主はこれから、やらねばならない使命が2つある。その内の1つはここでお主の能力を解放する事じゃ。」
「はい?」
老婆の突然の話に全くついてゆけず、思わず聞き返してしまったセリア。
「お主も薄々感じておったろう。なぜ、自分だけがあんなに連続して魔法を唱えられるのか。なのに、白魔法を全て唱える事のできない理不尽。思い当たらんかいな?」
「………」
その問いに二の句が継げないセリアであった。
「それはな、お主の使う魔法の母体が、今は失われし古の魔法を使う『魔導師』だからじゃよ。」

