城に通されたデイルはリーナに一室借り、そこにあったベッドにセリアを寝かしつけた。
窓からの月明かりに誘われながらベランダに出てみる。
柔らかい風がデイルの横をぬけてゆく。
(まさか、本当にサリュート城があるとは。これが偽りでないなら、当主と名乗ったリーナは…)
「あら、私が何なのかしら?」
ふいに話しかけられ焦ったデイルは声がした方に振り向いた。そこには白いドレスを着たリーナが立っていた。
「何か変ですか?」
ドレスをヒラヒラさせながら自分の格好を確認する。その動作に我を戻すデイル。
「あ…、いや…」
しどろもどろに答える。目線が合うと視線をそらしてしまって、まともにリーナを見れないでもいた。
「ふふふっ」
クスクスと笑いながらベランダにいるデイルの横までくるリーナ。その動きは優雅であり、お姫様の様で先程の戦闘を行った人物と同じには見えなかった。
横まできて、左手で流れた髪をすくいながらこちらを向いたリーナの表情には、先程までの笑顔は無くなっていた。
「ここはサリュート城。そして私がここの当主なのは話しましたよね。」
小さく頷くデイル。
「ここは時空の間に存在する場所にして、7神官の1人が管理する場所です。」
(やはり…)
「でも、私は本来ここを管理する者ではありません。」
「…はい?」
思わず問い返すデイル。今の話だと当主のリーナが神官であると言っているようなものなのに。
「本当の管理者は現在、行方不明なので、仕方なく私が代理管理をしています。」
なにやら神族も複雑な様で…。
しかし、神官の代理をしているのだから、リーナもそうなはず。
「リーナさんも神官?」
その問に、少しこちらを見たリーナは、少し寂しそうに答えた。
「私は…、7神官ではありません。ですが、神族ではあります。」
窓からの月明かりに誘われながらベランダに出てみる。
柔らかい風がデイルの横をぬけてゆく。
(まさか、本当にサリュート城があるとは。これが偽りでないなら、当主と名乗ったリーナは…)
「あら、私が何なのかしら?」
ふいに話しかけられ焦ったデイルは声がした方に振り向いた。そこには白いドレスを着たリーナが立っていた。
「何か変ですか?」
ドレスをヒラヒラさせながら自分の格好を確認する。その動作に我を戻すデイル。
「あ…、いや…」
しどろもどろに答える。目線が合うと視線をそらしてしまって、まともにリーナを見れないでもいた。
「ふふふっ」
クスクスと笑いながらベランダにいるデイルの横までくるリーナ。その動きは優雅であり、お姫様の様で先程の戦闘を行った人物と同じには見えなかった。
横まできて、左手で流れた髪をすくいながらこちらを向いたリーナの表情には、先程までの笑顔は無くなっていた。
「ここはサリュート城。そして私がここの当主なのは話しましたよね。」
小さく頷くデイル。
「ここは時空の間に存在する場所にして、7神官の1人が管理する場所です。」
(やはり…)
「でも、私は本来ここを管理する者ではありません。」
「…はい?」
思わず問い返すデイル。今の話だと当主のリーナが神官であると言っているようなものなのに。
「本当の管理者は現在、行方不明なので、仕方なく私が代理管理をしています。」
なにやら神族も複雑な様で…。
しかし、神官の代理をしているのだから、リーナもそうなはず。
「リーナさんも神官?」
その問に、少しこちらを見たリーナは、少し寂しそうに答えた。
「私は…、7神官ではありません。ですが、神族ではあります。」