「一度喰らう?」

デイルは思わず疑問をそのまま口にしていた。
そんなデイルをみながらセリアはその疑問に答えるかのように話を進めるのであった。

「そう。一度食らった魔法を触媒にして、それに自分の魔力をのせて相手に放つ魔法なの。」

セリアが答える中、リーナはただ静かに彼女の言葉を聞いていた。

「喰らわないといけない時点で弱・中魔法しか対応出来ない魔法だけど、詠唱済みの魔法を使うから再詠唱がいらなくなって、反撃するには最適な魔法とされたりもしたの。」

セリアの話を聞くと何故そこまで危惧するのか判らないデイル達であった。
確かに喰らう必要がある時点でダメージを考慮しないといけないが、素早い反撃が出来るなら多少のダメージも無駄にしないそれは戦闘にかなり有効としか思えなかったのである。