そう言っても、湊の疑いの目は消えなかった。



「じゃぁ、こうしてもいいよね?」


「!?」



突然体を押されて、背中にはベッド、上には湊というカタチになってしまった。




「今すぐ、和樺を欲しいって言っても、問題ないよね?」



その目は本気だった。



ずっとキス以上はしなかったのに突然そんなこと言われたら・・・



怖くて、何も言えずにいると、湊の口から重くため息が出てきた。




「・・・ごめん。恐がらないで」



そのまま抱き締めてくれた湊は、もういつもの湊だった。




「ごめんね。俺が悪かった。和樺が何を考えてるか分からなくて・・・ちょっと意地悪したくなったんだ・・・」


何も答えないあたしを湊はずっと抱き締めていた。




その間あたしは、思っていた。



この手を、明後日離すんだ。



って───────────