2日後───────




湊の家で、明後日どう別れようか考えていたとき、予定は湊が考えることになった。




「明後日のデートは、俺に考えさせて」


「え、でもそれじゃぁ」


「いいの。俺の誕生日だからって和樺が考えなくても。あ、あとプレゼントもいらないからね」


「え・・・・・・分かった」


「うん。そうだ、和樺は行きたいとこある?好きなとこ連れてってあげるよ。このためにバイトしてたんだからね」


「・・・ううん。特にないかな」



これじゃ、誰の誕生日なんだか。



行きたいとこは本当になかった。



だって、別れるならどこだって一緒でしょ?



思い出の場所とか特別な場所とかがあるわけでもないし・・・




「なぁ、和樺。最近なに考えてるんだ?」



顔を上げると、真面目な顔の湊がいた。



「何も考えてないよ。どうしてそんなこと?」


「・・・・・何か隠してない?」


「ないよ。あるわけない」