新撰組恋絵巻(完)




「そうか。外が騒がしくなってきたし私はこれで失礼するよ」








店の入口に目を向けると、大の男を打ち負かした私を一目見ようと多くの人が集まってきていた。







これではゆっくりお茶も飲めまい。









娘もそのことに気づいたのか無理に引き止めることはせず一言、礼を述べると後片付けを始めた。







騒がしい甘味処を後にし、私はこの後のことを考えていた。







そう、京に知り合いがいるわけでもない私には行く宛てがないのだ。本当なら甘味処でこの後のことをゆっくり考えるつもりだったが







結局、一息つくこともできずに去ることになってしまったというわけで…。








気づけば辺りも薄暗くなっている。









そろそろ今晩泊まる宿を探した方がいいかもしれない。







そう思った私はさっそく宿屋を探すことにした。