【神楽サイド】
それから少し経った頃、帝が姿を現した。
「お待たせ神楽」
「……総司と何の話をしてたの?」
「気になるかい?」
「うん。帝が総司に変なこと言ってたら嫌だし」
「大丈夫、そんなことは何一つ言ってないよ。それより神楽」
「うん?」
帝の顔つきが急に真剣になる。
「お前、彼に癒しの術を使うつもりだね?」
「………」
「それが何を意味するか分かっているのか?」
いつになく厳しい口調の帝を見れば、それは私を思っての言葉なのだと痛いほど分かる。
「分かってるよ」
これでも私なりに一生懸命悩んで決めたことだ。

