「私、玄関で待ってるから」
そう言い残し、神楽は踵を返した。
必然的に帝さんと二人きりになる。
「ここではなんですので僕の部屋にどうぞ」
「ああ。失礼する」
「話というのは神楽のことですよね?」
僕は思ったままを口にした。
「何故そうだと?」
「彼女を見つめるあなたの瞳を見ていれば分かりますよ」
あの優しげな瞳を見れば彼女を一人の女として見ていることが一目瞭然だ。
「参りましたね。そこまで見抜かれていたなんて」
分かるに決まっている。あのコに好意を抱く男のことなら。
「僕に何か言いたいことがあるんでしょう?」
「……失礼ですが、沖田さんは病を患っていらっしゃいますね?」
「ええ…」
「これからどうなさるつもりなんですか?」
質問の意図が読めず、思わず聞き返してしまった。
「どう、とは?」
「新撰組から離れて養生する気はないのかと」

