耳元で叫ばれて、思わず立ち上がる。


座っていた椅子が、大きな音を立てて後ろへ倒れた。


「…俺の授業で居眠りとは、いい度胸だ」


「…あ、いや、あの…」


「…今度のテスト、期待してるからな」


教室中から、密かな笑い声が響く。


…は、恥ずかしい


椅子を直して席に着く。


「…何か、」


見るたびに夢の内容が核心に近づいてきている気がする。