あたし、本条アカネは運動神経だけは自信のある中学3年生。 裏を返すと勉強はまったくできないという、まあ至って普通の女の子。 ……とは、ちょっと違うのかな。 「…ねぇ、」 「ん?」 「黒くて、大きなものって、何だと思う?」 「…はっ?何、新手のなぞなぞか?」 ううん、何でもない、といって顔を洗うために水道へ向かう。