「わぁー!ユウくん、制服、かっこいい!」

二十五歳の大人となった綾が、怜(ユウ)の中学一年生の制服姿を見て、歓喜の声をあげた。

怜(ユウ)は、言葉少なく、あまり表情を見せないで、はにかむ。

それを見て、綾は、懐かしく言った。

「ユウくん、大きくなったねぇ。かっこよくなって。初めて会ったときは、三歳だったのにね。こーんなに小さかったのにね」

そう言って、魅麗を見た。

「ねぇ~魅麗さんっ」

「うん、そうでしょう」

「うん!あんなに、にこーって無邪気な笑顔をしてたのに、今は、あんまり笑わないし、しゃべらないし、ふと、はにかむだけなんだもの。大人になったんだねぇ」

綾は、年月の速さをかんじていた。

「綾ちゃんも、大人になったねぇ」

「あっ…」

綾は、照れ笑いする。

「私が、歳をとるはずだわ」

「何言ってるの~?魅麗さん、若々しいですもの」

「あらっ、ありがとう」

魅麗は、恥ずかしそうに微笑んだ。