綾が連れて来られたのは、稽古場らしく、中に入ると、御囃子は間近で、初めての綾は、もの凄く迫力を感じた。

そして、更に、初めて目にするものに、綾は、心を奪われた。

初めて目にした、舞踊。

扇を使って、鮮やかに舞う。

扇回し、要返し…。

修は、綾に、ひとつひとつ教えた。

綾は、修の言葉を聞きながら、初めて見た、鮮やかに舞う舞踊に、引き込まれていく。

格好良く決める、男形。
男性なのに、とても色っぽい女形。

素晴らしく決まる、扇の技。

初めて見た、舞踊の技に、格好良さとキレの良さ、そして、美しさに、素晴らしいと思い、綾は、心を奪われたのであった。