「日向」 「ん?何?」 「…帰ろっか」 ブランコをおりて、二人で並んで歩いた。 いつもは優と歩いていた道。 隣にいるのは優じゃない。 日向なんだ。 日向っていう一人の人なんだ。 ――優はもういない。 日向は優じゃないよ。