いつものように、ピンクのイヤホンを左耳にさす。 ケータイと財布を制服のポケットに突っ込んで外に出た。 曲のリズムに合わせるように歩く。 音楽を聞いてる時って、なんだか落ち着く。 天沢家の前を通り過ぎるとき、ふと標札に目をやった。 "高梨" いつも見ないようにして通っていた標札。 思い出してしまうから。 まだ標札は付け替えてないんだ。 …はやく付け替えればいいのに。