あの頃の想い

夏休みだからか校舎内はとても静かだった。
少し遠くから運動部の声とセミの鳴き声が聞こえてくる。
爽やかな風が私とほのかの髪を撫でていく。

「先生、いるかな??」

不安そうな私の手を取り、ほのかは微笑んだ。

「大丈夫だって!とりあえず、社会科準備室に行こ♪」

ほのかに手を引かれ、私たちは三階へと行く。