あの頃の想い

社会科準備室の扉は全開になっていて、中を覗くと先生1人だった。

先生は窓からグラウンドを眺めている。

「失礼します…」

声をかけて中に入ると先生はクルッとこっちを向いて手で扉を閉めるよう促した。

私は入ってきた扉を閉めるといつも座っている椅子に腰かける。

「先生、機嫌悪いの??」

「どう思う??」

いたずらっ子のような笑みを浮かべながら先生は私に聞いてくる。