12月14日。
この日は、私の誕生日だった。

23才。
結婚して四回目の誕生日。
いつもと同じ朝をむかえた。
洗面所で顔を洗う。
鏡に映ったあたしは、結婚した当時の若々しい顔なんてなかった。
結婚した当時って四年くらいしか経ってないんだけど。
たった四年くらいの月日で、こんなにも老けてしまうのかって、いつもと変わらない朝なのに、その日は、自分の顔をまじまじと見てしまった。

張りのない肌

手入れしてない肌

疲れた顔

無表情な顔

髪はパサパサ。

あんなに艶々してキレイだった髪の毛も、もうそこにはなかった。
長い髪がよけいにやぼったくみえた。

口角下がり、瞳は死んだ魚の目のようだった。


「ママぁ〜」

子供の声で、ふと我にかえった。
タオルで顔を拭くと、タケルの側にかけよった。

タケル。
三才。

結婚してすぐできた、私の息子。
顔は、彼に似てる。
性格は、私に似て神経質なとこがある。

「タケル、おはよう」
そう言うと、タケルは抱っこ〜と両手をのばした。

私はタケルを抱き上げた。タケルは満足そうだった。私は、
まだ朝ご飯の準備もできてないのに、と、少しタケルをうとましく思った。

タケルは手がかかって困る。
子供はそうゆうものかも知れないけど、初めてで何もわからなかった。