―― アナタが私の目の前を歩くだけで、今日1日が幸せに思える。
逆にアナタに会えないと、どうしても会いたくなって…





「…はぁー」
「何かあった?朝から溜息とかさ」
「んー」
私の溜息に反応してくれた今1番仲の良い、ミーやんこと高成未穂ちゃんに尋ねられて、
「えっ…と、先輩に」
「会いたいと?」
答えようとしたら、見事に当てられてしまった。
「何で……ってやっぱ分かっちゃうか」
「うん。分かり易すぎ。てか、そんなにいい?あの先輩」
「いいよ!もう最高だよ!」
ちょっと興奮気味に先輩を評価する私をミーやんが笑う。
「顔、真っ赤」
そこまで好きかねと茶化してくるミーやんに
「違うよ、えっとこれは…暑いからだよ!」
と、即席で思いついた理由を述べる。
7月なのに冷房設備の備わっていないうちの学校は最悪だ。
しかも、うちのクラスが学校内で1番暑いらしいし。