ちょっとだけ帰ってきた『天空宮市へようこそ!』

その二人の名前に、私は覚えがあった。

クラリエ・スピーキス教諭は私と同じ召喚科の、サユミ・バスティーユ教諭は普通科の教師。

特にサユミ教諭は大学時代に『竜殺し(ドラゴンスレイヤー)』の称号も得たという熟練の騎士だ。

それが…二の舞という事は…この覆面男にやられた?

【炎に寝た女騎士(ブリュンヒルデ)】

私の呼びかけに応じて召喚されたのは、赤い甲冑を纏い、片手剣と盾を携えた生粋の騎士。

最早手加減する余裕はない。

いえ、実力的に、ではない。

私の気持ち的な余裕だ。

私の同僚達にまで手を出した彼に、怪我をさせないようになどという手心を加える余裕がないという事。

「ブリュン、ちょちょいといきましょうか。ちょっとキツメのお仕置きでいいみたい」

『心得た、主』

真紅の兜の下から、美しい女性が凛とした声で言った。