「ありがとう、よく出来たわね。」


「お兄ちゃん、早く来ないかな。」


 にこにこ笑って聞く。


「…愛未ちゃんが元気になったら1番に来てくれるわよ。」


「本当?」


「えぇ。」


 看護師は、頷きカートを押して病室を出た。


 ガチャン


 ドアが閉まり小窓にカートを押す看護師が見える。そして…愛未の前に違う少女が立っている姿が小窓に映っていた。


      ※


「<愛未…許さない。許してあげない……>」


 病室の電気がチカチカと点滅する。