(…うぅ……イマドキの高校生ってコワイ…難しい…)
フラフラ歩いていると
「おはようございます」
横から声をかけられた。
「あ、三咲先生。おはようございます」
唯一の同期の彼は
三咲雄太先生。
新人一人だと思っていたから三咲先生の存在は心強い。
「具合でも悪いんですか?フラフラして…顔色も悪いし無理してません?」
おまけに優しい(グフッ♪)
「あ、いえ、ちょっと…まだ慣れなくて緊張してるだけです」
「へえ、そうなんですか?阿佐美先生なら初日から生徒たちと打ち解けそうなのに」
「いやいや〜、そんなこと…」
「おはよーあっさみちゃ〜ん!!!」
玄関口の横でたむろしていた生徒たちが手を振ってくる。
昨日担架を切ったことで、てっきり嫌われると覚悟していただけに
拍子抜けしたが嬉しかった。
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