俺…


やっと高弘が口を開く。

[すごい美里こと大好きで自分なりに大切にしてたつもりだった。]


[でも浮気されて。]


[それでも俺は許すつもりだった。]



[でも美里は浮気してたやつとつきあいたいて言われて]


[別れた。]



『じゃあなんでそんな人に会うの?』


『裏切られたのに。』


最後まで話しを聞くつもりだったが口をだしてしまった。


[今日、昼間に電話が来て、その彼氏に暴力ふるわれてるって…]


[俺、居てもたってもいられなくて…]


『それで会いに行ったの?』


また話しを割ってしまった。


[うん]


『なんで?』


『自分を裏切った人でしょ?』



『意味わかんないよ。』


『高弘はどうしたいの?』


『会いに行ってなぐさめて』


『それからどうするの?』



『よりでももどす気?』



[そうじゃないけど。]



『じゃあ何?』


私はいきよく問い詰めてしまった。



{でも抑えられない}


私が嫌だったのは私に内緒で会いに行ったことじゃない。


煮え切らない高弘の態度が気にいらなかった。



{うまくいってたはずの二人に急に地震が起きたかのように音を立てて崩れていった}