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ピッピッピ

12時を知らせるアラームが鳴った。


{ふ~。まあ結局こうなるよね~}

あたしはタバコに火をつけた。


真っ暗な部屋のなかタバコの火が紅く光った。


{あ~あ。}


すごく自分が嫌になった。

いつもきっかけはこんな小さなことだ。


そんなことで嫌になる。

まるでみんなに見離された気分になる。


{もういいや}


そもそもうつ病の人間が恋しようと思うのが間違いなのだ。

{あ、あれどこにやったのかな~}


ガタガタ


私は部屋中の引き出しを開けた。


{あった~}


とりだしたのは


私が生まれた時の母子手帳とアルバム。



私のくだらない人生の始まりと人生を記録してある。


私は未熟児で生まれた。

{2000グラム。ちぃちゃいな。}


母子手帳にはエコー写真もあった。


これが自分とは考えにくい。


{私はなんで生まれきたのかな?}


誰でもぶつかる問題かもしれない。


{産まれてすぐ置いていくなら生まなきゃいいのに本気で思った。}


アルバムの中の写真にもあまり良い思い出もない。

良いこともあっただろうけど、嫌なことの方がインパクトがでかい。

これから嫌なことと同じくらい

インパクトのでかい良いことが起きるのだろうか?