「陽虎!!屋上行こう?」

「ん?」

「だーかーら!!屋上行かない?」

「悪い。ぼーっとしてた。あぁ、行く。」

美龍に誘われて屋上へ来た。

「なんで屋上?」

「‥サボりたいから?」

なんか、いつもと違う‥?

そこには、苦しい顔をした美龍がいた‥。

―‥俺は、無意識に美龍を引き寄せていた。

「‥陽虎?」

「一人で溜め込むな。お前はもう一人じゃない。俺がついてる‥。」

俺が、そう言うと美龍は俺の腕の中で泣き始めた‥。

強く抱きしめたら折れてしまいそうな細い体。

けど、強く強く抱きしめた。

美龍の不安を取り除いてやりたかった‥。

「美龍‥?」

「‥グス‥‥」

「‥田崎のことだろ‥?」

俺がそう言うと、小さく頷いた。