俺ん家は『赤沢組』っていう日本一の組。 俺の親父はそこの組長。 お袋もそっち系の人間だ。 正確には、 『だった』だな‥。 俺の家族には、平和なんて言葉はない。 いつどこで狙われてたっておかしくない。 いつもどこかしらで、狙われている。 いつ死んでもおかしくない。 そんな生活をしている。 でも、俺はそんなことないって思っていた。 ―‥あの事件が起こるまでは。