欲望チェリ-止まらない心

「結局、ダチより彼氏かよ」


「っ……!!」


希美ちゃんの容赦ない言葉。


だけど…


希美ちゃんだっていつも彼氏を理由にドタキャンしてるじゃん…


「仕方ないって。だって相手は聖先輩だよ?あの人が彼氏なら、あたしだって希美は捨てるわ」


「はぁ~?ふざけんなテメ~!愛華、お前許さねぇ~」


愛華ちゃんと希美ちゃんがふざけて笑い合う。


萌菜ちゃんもそんな二人を笑い


あたしもその空気から浮かないように、必死に笑顔を作っていた。














――――放課後




「じゃ~ね三咲、また明日ぁ☆」


「うん!またね」


手をふる萌菜ちゃん達3人に、あたしも手をふる。


正直…ひー君が迎えにくるより先に萌菜ちゃん達が帰って、あたしホッとしてる。


3人が帰りようやく気が抜けた教室で、あたしは居場所を取り戻した心境になった。


友だち相手にこんな風に感じるなんて、やっぱり変だよね…