欲望チェリ-止まらない心

「ひー君…」


「ん?」


ひー君はなおも原稿を見たまま答える。


「さっき…すごく嬉しかった」


嬉しかったんだよ。


ずっと不安でガマンしてた気持ち…


だけどあたし…ひー君にちゃんと想われてたんだよね?


不安が喜びに変わって、あたしの欲望が溢れだした。


そしてあたしはひー君の頬に、唇を寄せた。


静かな部屋に、ちゅっと可愛いリップ音が響く。



あたしからのキスに驚いたのか


ひー君はようやく原稿から目を離すとあたしを見た。


間近にあるひー君の顔。


ひー君…

あたしもう我慢できないよ







「ひー君、キス…しよ?」



言いながら…


頬が火照るのが分かった。


恥ずかしい…


あたし、はしたない…?


軽蔑しちゃう?


女の子からこんな…



でもね、ひー君…


あたし達もう3ヶ月になるんだよ?


キスぐらい…したいよ。


だって好きなんだもん。


ずっとずっと、好きだったんだもん。



「キスの仕方…教えて下さい……」


あたしは初めてひー君におねだりをした。





お願い、ひー君…