欲望チェリ-止まらない心

さりげなく眼鏡をかけるひー君。


あたしはそんなひー君に頭を寄せながら、その横顔にうっとり見とれた。


真剣な表情で原稿に目を通すひー君はなんだか大人で知的だ。


ひー君…

好き

好き

大好きだよ


あたしの胸はひー君への想いでいっぱいになる。


ひー君に触れたい。

ひー君に触れてほしい。


こんな風に感じるあたしはおかしい?


欲求不満かなぁ?


でもひー君…

今日だけは…


あたしはひー君に熱い視線を送る。


だけど原稿に集中してるひー君は、そんなあたしには気付いていない様子。


ねぇ、ひー君。


さっきのひー君の言葉、すごく嬉しかったんだよ?


不安が嘘みたいに消えて、ひー君の気持ちが心に響いたの。




あたしはひー君に構って欲しくて、さらに体をすり寄せてみた。


それに答えるように


ひー君は原稿に視線を向けたまま、ポンポンとあたしの頭を撫でた。



もぅ、ひー君っ…


ひー君はわざとあたしを焦らしてるのかな?


そんなんじゃ今は全然、足りないよ。