「でも…紅は…?」


「え?」


「紅と付き合ってるんじゃないんですか?」



紅のことより、先生の事情を心配している優花先輩。


ひた隠してきた嫉妬が暴れだす。


あたしの口調は思わずキツくなっていた。







そんなあたしに優花先輩はキョトンとした後


あぁっ!と、思い出したように手を打った。



「それ勘違い。あたしと紅は、そんなんじゃないよ」


「…え?」


「X'masのことだよね?あれは、あたしが無理矢理誘っただけ」


「!?」


「三咲ちゃん、時間ある?ちょっとゆっくり喋らない?」


あたしをなだめるように、腕に触れる優花先輩。



そして

あたしと優花先輩は、その場を後にした。