欲望チェリ-止まらない心

昼に散歩した植物公園を通り、駅前までやってきた。


キラキラ光る遊歩道の街路樹。


どの店先もクリスマス色に染まっていて


街は白い息を吐く恋人たちで溢れていた。



「綺麗だね」


「ほんと…キレー……」


微笑むひー君の隣で、あたしの胸も高鳴っていく。


「あ、そうだ…」


あたしはコートのポケットから御守りを取り出した。


「これ、ひー君に」


「え?」


「御守りだよ」


あたしから御守りを受け取ったひー君は、驚いた顔をしていた。


「…まさか、三咲からもらえるなんて思わなかったな」


ひー君は御守りを見つめると、それを大切そうにしまった。



「一生の宝物にするよ」


「あはは、大げさだよ~」


あたしは笑う。


だけど…喜んでもらえて良かったな。


あたしの心もあたたかくなる。



「ありがとう、三咲」


「ううん。あたしこそ…ありがとう」


ひー君は優しく微笑むと、あたしの頭をくしゃっと撫でた。