可愛い小物が並ぶ棚を見て


う―ん、これも違うかなぁ。


あたしは御守りの材料を探していた。



ひー君の受験の為に、内緒で御守りを作るんだ。


きっとひー君、喜んでくれるよね。


棚を見ていくと、ふいに可愛く陳列されたダウニーのボトルを見つけた。



一瞬、胸がドキッとした。


思い出がフラッシュバックする。





だけど…




あたしは何事もなかったかのように、そこから視線を反らした。


…うん、やっぱり大丈夫。


あたし、前に進めてる。

紅と接点がなくなったのが、良かったのかもしれない。


寂しいけど…これで良かったんだ。


あたしは材料を買うと、ひー君の元に駆けて行った。