まるで時間が止まったようだった。 ひー君は項垂れたまま起き上がると、紅の手を引き上げた。 そしてそのまま ひー君は紅に背を向けると舞台裏に戻ってきた。 ドク…ン 「あ…あの…ひーく…」 震えるあたしとすれ違うひー君。 だけどひー君は顔を下げたまま 一度もあたしを見ることはなかった。