欲望チェリ-止まらない心

そして放課後








俺と萌菜ちゃんは待ち合わせをして生徒会室に向かうことになった。




別校舎へ続く廊下に、並ぶニ人の足音。




「そういえば…今日部活だったんじゃないですか?」


今さらそんなことを申し訳なさそうに言う萌菜ちゃん。


俺は小さく笑う。


「大丈夫だよ。行ってもきっと半分も来てないし」


剣道部は昨日に続き、今日も体調を理由に休みを取った。


テスト前の休みは原則3日前からだが、一週間前から休みを取る生徒も多い。


主将という立場上、俺は滅多に休まないけれど…


最近、少し疲れていたし、丁度良かったかもしれない。


そういや今朝、紅にも言われたっけ。


“お前、忙し過ぎ。何でも引き受けすぎなんだよ”


って。


いつも通りの笑顔を見せていたつもりなのに


知らず知らずの内に、疲れが顔に出ていたのかも。


そんな俺を見抜くのも、

俺にそんな忠告をするのも


この学校じゃあ紅くらいしかいない。