欲望チェリ-止まらない心

「…………」



しばらく驚いた目であたしを見ていた矢嶌紅は


一度咳払いすると、ゆっくりあたしに近付いてきた。


そしてそのままあたしの前まで来ると


あたし足元に転がるピンクのお弁当箱を拾い上げた。



「来いよ」


矢嶌紅はあたしの腕を掴むと、グイっと立ち上がらせた。


「っ…!?」


向かい合う、あたしと矢嶌紅。






しかし矢嶌紅は何も言わず


そのままあたしのお弁当箱を持って、スタスタと図書室を出て行った。



「っ…………」



な……に?



訳がわからないまま…あたしはとにかくその背中を追った。