欲望チェリ-止まらない心

「な…なに?」


振り返るとノートの束を持った萌菜ちゃんが立っていた。


「これ職員室までよろしく~」


「え…?」


そして萌菜ちゃんは、あたしに無理やり何かを押し付ける。


渡されたのは、みんなの英語のノートだった。


そういえば…


今日の英語の時間、ノートを集めるように日直が言われてたっけ。


そしてどうやら萌菜ちゃんが日直だったらしい。


「三咲、頑張るの好きだもんね?」


「え……?」


「全部やるんだもんね?」


「……………」



絶句するあたしに萌菜ちゃんは


「じゃ、そ~ゆ~ことで」


それだけ言うと軽やかにクルリと去って行った。







「…………」


あたしは、仕方なくそれを運ぶことにした。


全部やるって…雑用も含まれてるんだね。


あたしは重たいノートの束を持つと職員室へ向かった。


萌菜ちゃんがそう言うなら…臨むところだ。


全部やるって確かに言った。


だからやってみせる。


やってみせたら…今度こそきっと認めてもらえるよね。











しかし


教室に戻ると机の上に置いておいたアンケート用紙が消えていた。