欲望チェリ-止まらない心

その晩


お風呂あがりのあたしに一通のメールが届いた。


《to 三咲

ひー君にチクったら、生徒会室であんたがひー君に色仕掛けで迫ってたこと、先生にバラすから。》


送信者は萌菜ちゃんだった。


チクるつもりなんて毛頭なかったけど。


萌菜ちゃん、昨日のこと見てたんだ…


あたしとひー君のことが気になって、こっそりつけてたんだね。


あたしは返信のメールをポチポチと打つ。


萌菜ちゃん…


きっとキスシーンを見て、ショックでプッツンきちゃったんだ。


同情なんて湧いては来ないけど。


裏切られた虚しさも消えないけど。


あたしはただ萌菜ちゃんについて冷静にそんなことを分析していた。



《to 萌菜ちゃん

最初から言うつもりないよ。》



あたしはそれだけ打つと送信ボタンを押した。


また…偽善者だって思われるかな?


ひー君のこと、萌菜ちゃんにも認めてもらえるように頑張ろう…



あたしに出来るのはこれだけだから――…



その後、萌菜ちゃんから返事が来ることはなかった。