「それより黒田って、光太郎?」
「うん。知ってる?」
「知ってるもなにも、アイツほぼ毎日会う」
「何でよ」
「サボってる時はココにいるし」
「ふ~ん」
そりゃ屋上の鍵持ってないわな。
「光太郎最近学校来てんね」
「そなの?」
「前までココにすら来なかったんだけどね。心境の変化でもあったかね~」
「さぁ、」
「棗だったりして~!!キャー」
おい、私まだ喋ってんだよ。
しかもキャーて。
「百合、気持ち悪いからやめて」
「田中?何で?あっ、マジ?!」
「何がマジ?!は?タミちゃん何に感づいたの?!ねぇ百合タミちゃん何に感づいたの?!」
「タミちゃん、大体的を得てると思う」
「やっぱりか東城!!俺天才か東城!!」
ふんっ、と腕組みしてみせるも百合は目も向けようとせずに、
「黒田の女避けとして彼女役やってんのよ、この子」
スルーしちゃった。
「あれ?スルー?って田中マジか?!」
感づいてたんじゃねーのかよ。
「一応」

