大人しく引きずられたままになってる黒田光太郎。
クラスメイトは私に釘付けのようだった。
いや、引きずられてる方に釘付けなのかもしんない。
とりあえず此処にはいたたまれなくなったから、授業サボる時の定番である屋上へ足を進めた。
その間お互い何も話さず、息さえ潜めているような気がした。
って何で私が息潜めなきゃなんないの?!な~んて思っちゃったりしたけど、私も女だ。
しかも今まで"彼氏"なんていた事無いし、体が触れ合うなんてトイレから出てぶつかるぐらいなもんだ。
緊張…しない訳が無い。
と言いたい所だけど、言う程緊張はしてない。
理由は簡単。
コイツが私のタイプじゃないから。
私は今コイツに迷惑かけられて怒り心頭だから。
ドキドキする要素が全く無い…とか言いつつ、ほんのちょっと。
ホンットにちょっと心臓が早い。
ホントにちょっとだから!!

